Dialogue

研究員との対話の時間。

子どもへのAI技術教育、社会のこと、キャリアのこと。手元にある問いを持ち寄っていただき、1時間かけて一緒に考えます。

答えをお渡しする時間ではありません。「この使い方は、いいのだろうか」「子どもに、どこまで触らせていいのだろう」——正解のない問いを、二人で言葉にしていきます。哲学対話と呼ばれる進め方に近いものです。

何かを決めて終わる必要もありません。話したあとに問いの形が変わっていれば、それで十分だと考えています。

子どもとAI技術

AIに何をどこまで任せていいのか。学校や家庭でどう扱うか。触れられる機会の差をどう考えるか。

社会のこと

公共データの使われ方、規制やガイドラインの動き、AIをめぐる感情的な反発がどこから来るのか。

キャリアのこと

効率化した先に自分の仕事が何になるのか。何を身につけるべきか。加速から降りることの是非。

これまでの問答から

実際に交わされた対話の一部です。どれも結論には至っていません。

出典:ラジオただいま日常のハテナで雑談中 / ZAC&ZAT

01

AIに要約させて「分かった」のは、読んだことになるのか。

情報の摂り方をファストフードに喩えるところから始まりました。食べやすく切り分けてもらっているのか、代わりに噛んでもらっているのか。後者なら、いずれ歯が退化する。一方で、無差別に情報を食べて吐き出す「過食」を止めてくれる使い方もある、という反対側の話にもなりました。

02

AIに任せることへの嫌悪感は、どこから来るのか。

中島敦『文字禍』を手がかりに。文字が発明されたとき、記憶力が奪われると抵抗した語り部がいたはずだ、という話です。図書館の発明とAIは本質的に違うのか。ラジオもテレビもゲームもネットも批判されてきた。「変化そのものではなく、変化の速度の変化で反応すべきでは」という提案まで行きました。

03

AIが出した答えだと知ると、なぜ否定したくなるのか。

アルゴリズム忌避と、その逆の過剰評価。正解を言っていても、AI発だと分かると否定してしまう。ただし、選択肢から選ぶ場面では否定しがちでも、答えの決まっていない場面ではうまく付き合える。「子どもをクローズドに見ているか、オープンに見ているか」と同じ構造ではないか、という見立てになりました。

04

AIに書かせた文章は、自分のものと言えるのか。

自分で書いた文章は覚えているが、生成させたものは斜め読みになる。手を加えても所有感が薄く、結局きちんと説明できない。さらに、熱意を込めて作られたものへの信頼が生成物にはまだ無い、という話へ。作品の考察をしていたら作者が「何も考えていなかった」と言った時の衝撃が引き合いに出されました。

05

仕事を効率化すると、なぜ嫌われるのか。

八時間かかると思われていた仕事を三十分で終わらせると、「楽をしている」と受け取られる。納得度が損なわれている自覚のないまま、それが起きている。効率化を評価された友人に「次に勉強すべきは人間のことだと思う」と伝えた、という話が中心になりました。

06

効率化したいその仕事は、そもそも要るのか。

太平洋戦争中、砲弾生産を機械化すれば八倍になる計画があったのに「真心を込めて人の手で作った砲弾でなければ」と手作業を続けた、という例から。仕事に自分を全部載せてしまうと、その仕事を変えられなくなる。エージェントで効率化したいなら、まずその仕事が要るのかに気づくまで時間がかかりそうだ、という話でした。

07

子どもに、親の価値観をどこまで渡していいのか。

映画を見ない家に育てば映画を見ない。禁じていなくても影響は出る。だから「特に意思はありません」という態度も選択のうちだ、と。そして「その問いを持っている時点で、伝えたいものが既にあるはずだ」というところに落ち着きました。

08

子どもを競争の場に立たせるべきか。

「別の競技を持ち込んだほうがいい」という意見に対し、そもそも子どもはもう競争に出会っている、という指摘が出ました。兄弟は親の時間の取り合いで、友達づきあいも限られた時間の奪い合いになっている。ならばこれ以上疲れさせる必要があるのか、という問いに変わりました。

09

なぜ働いていると本が読めなくなるのか。

同名の本を読んで。江戸の立身出世、大正のサラリーマンの教養、七〇年代の『坂の上の雲』と、読書の動機は時代ごとに変わってきた。いま読書は「ノイズ」扱いされている。仕事がアイデンティティになると加速にブレーキがなく、ブレーキをかけること自体に大きなエネルギーが要る、という話になりました。

10

AIに、思いつかない組み合わせを提案させられるか。

仕事を奪われると騒ぐより、学習データにない「横っ飛び」を人間がしまくればいい、と。「もしバッハがこれを読んでいたら」のように、無関係なものを無理やり結びつける。予定調和ではなく意外な言葉が返ってくることこそ対話の面白さだ、というところから、創造とは作る行為だけでなく見てもらいフィードバックを受ける全体だ、という話に広がりました。

対話までの流れ

01

フォームに書く

話したいことと、簡単な自己紹介をお送りください。まとまっていなくて構いません。

02

日程を決める

研究員からご返信し、日程を調整します。

03

話す

Google Meet で1時間。事前にいただいた問いから始めます。

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通常2〜3営業日以内にご返信いたします。

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